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サボテンは人の言うことが分かるんですよ

2009年卒の思い出話「リーマンショック」~第3話~

リーマンショック時代のお話の続きです。

・2009年4月~5月

入社式後始まった新人研修。
特別難しい事をしてたわけでもない。
ビジネスマナーがメインだった。
研修の教官もとても優しかった。
新卒社員も学生気分も抜けずみんな笑顔で研修ができていた。


研修の教官はメインの教官のほかにN社の配属先による上司の教官が研修先に来たりとと業務内容を説明してくれた。

ちなみにN社はそのまま本社に配属するわけでは無く研修終了後、市内のいずれかの会社に派遣(配属)される。
いわゆる「業務請負」形式な会社だ。
中小企業(特にIT系)は業務請負を行う所が多く、場合によってはプロジェクト終了後などたびたび配属先が変わる可能性がある。


4月いっぱい新人研修が続き同期の新卒社員たちも
「そろそろどこに配属になるのかな?」
「どんな感じで仕事するのかな?」
「あの時教官をしていた上司の配属先で働くのかな?」
などといろんな話題が出ていた。
この先のことも知らずに…


新人研修が終了する4月30日、最後に社長から挨拶があった。


社長「皆さん、研修お疲れさまでした。現在非常に深刻なリーマンショックに陥っています。5月からの配属先を皆さんにすぐに紹介できない状態です。その為5月からはいったん自宅待機をしてください。よろしくお願いします。」

 

えっ 自宅待機!?

 

まさかの配属先が決まらず自宅待機。

社長の言葉に同期たち、絶望。

研修後、皆で飲み会だったが飲んでいたビールが苦くてとても飲めたもんじゃなかった。
「どうするんだよ…」「このまま自宅待機するのか」
「この不況で配属先が決まるわけがない」
「でも今更ここで辞めるのも新卒カードが…」
帰り道で同期達が愚痴を零す。


リーマンショックで内定取消によって会社を公表されるのを恐れ一旦内定させ、仕事が見つかるまで自宅待機をする会社は少なからず存在した。
この場合は会社には属している為、内定取消として会社名は公表されない。なるほどなと思った。
世間ではGWを迎えるがこの時ほど途方に暮れたGWは無かった。


続きます。